[テレワーク] フルタイム・パート・アルバイトのテレワークの課題(デメリット)を分析

 新型コロナウィルスの流行をきっかけとして半ば強制的に始まった社会のテレワーク化。

 このとき、多くの方がはじめてテレワークを開始し、様々な課題が噴出しました。

 いくつかの会社や組織がテレワークの実際に関するアンケート調査を実施しています。

  今回は、連合によるアンケート調査で明らかになった個人や組織が抱える具体的なテレワークの課題(デメリット)を課題分類に当てはめて分析いたします。

  前回は、 正社員や組織が抱える具体的な課題の分析でした。

 今回の調査対象は、フルタイム(会社員・公務員・団体職員)・パート・アルバイトの方です。

 雇用形態について、アンケート調査対象が前回よりも広い点に特徴があります。

 本記事を読むと、テレワーク課題が、勤務する組織に主に原因がある課題と各個人に主に原因がある課題のどちらに偏っているかを理解することができます。

 本記事を読むと、 組織に主に原因があるテレワーク課題は、1)組織管理、2)コミュニケーション、3)電子化、のどのタイプに偏っているかを理解できます。

 本記事を読むと、 個人に主に原因があるテレワーク課題は、1)働く場所、2)自己管理、3)経済的課題、のどのタイプにどの程度偏っているかを理解できます。

目次

アンケート調査

  連合よりテレワークの取り組み状況などがアンケート調査されました。

 アンケート対象者は、2020年4月以降にテレワークを行った全国の18歳~65歳の男女(会社員・公務員・団体職員・パート・アルバイト)1,000名でした(出典;テレワークに関する調査2020、 2020年6月)。

アンケート調査で明らかになった課題(デメリット)

 アンケートでは、テレワークの様々な課題(デメリット)が調査されました。

課題課題を指摘した方の割合(%)
仕事のオンオフの難しさ44.9
運動不足38.8
コミュニケーションがとりにくい37.6
業務の効率が低下する20.3
適正な評価がなされるか不安16.6
セキュリティの確保16.1
長時間労働12.9
顧客など外部対応に支障12.6
仕事の進捗管理が難しい11.5
24時間連絡のストレス9.7
精神的負荷9.3

各課題を課題分類へ当てはめて分析(外部課題/内部課題)

 アンケート調査では、計11課題が指摘されていました。

 11課題のうち、原因が複合的な課題「業務効率の低下」を除き、計10課題を取り上げて分類しました。

 10課題を、課題分類に沿って分類しました。

課題課題を指摘した方の割合(%)
1.仕事のオンオフの難しさ 内部課題 ②自己管理
2.運動不足内部課題 ②自己管理
3.コミュニケーションがとりにくい 外部課題 ②コミュニケーション
4.適正な評価がなされるか不安外部課題 ①組織管理
5.セキュリティの確保 外部課題 ①組織管理
6.長時間労働 内部課題 ②自己管理
外部課題 ①組織管理
7.顧客など外部対応に支障外部課題 ①組織管理
8.仕事の進捗管理が難しい外部課題 ①組織管理
9.24時間連絡のストレス外部課題 ①組織管理
10.精神的負荷内部課題 ②自己管理

テレワーク課題は個人に原因がある?組織に原因がある?

 本記事では、個人に主に原因がある課題を「内部課題」と称します。

 同様に、組織に主に原因がある課題を「外部課題」と称します。

 計10のテレワークの各課題を 「内部課題」と「外部課題」 に 分類しました。

 正社員のテレワーク課題は、「会社員」「会社」 にほぼ同等に存在していました。

 しかし、雇用形態を広げて、パートやアルバイトまで含めて調査された結果、テレワークの各課題は、個人よりもむしろ組織に主な原因があるものが多いという結果となりました。

  パートやアルバイトを含めて多くの働き手がテレワークとなる場合には、テレワーキング課題を解決するため、個人よりも組織の方がより解決のための努力を払っていく必要がありそうです

内部課題(個人に主な原因があるテレワーク課題)の分類

 テレワーク課題のうち、個人に主に原因がある課題を内部課題と称しています。

 内部課題は、①働く場所の課題、②自己管理上の課題、③経済的課題の3つに大別されます。

 計10のテレワークの課題のうち、4個の課題は内部課題でした。

 4の内部課題を、①~③に分類しました。

 フルタイム・パート・アルバイトのテレワークに主に原因がある課題の全ては、自己管理上の課題であることが分かりました。

 正社員(フルタイム)に主に原因がある課題は、自宅などの働く場所に起因する課題と自己管理上の課題に分けられた前回の分析結果と大きく異なりました。

 この課題分類の差は、パート・アルバイトの仕事の特性によるものと推察されます。

  パート・アルバイトの仕事の多くは、正社員(フルタイム)の仕事の補助などであり、いわば 正社員(フルタイム)からよく管理されている傾向が高いです。

 したがって、自己律が要求される新しい働き方、テレワークにおいて、自己管理上のテレワーク課題が強く表れてくるものと推察されます。

外部課題(組織に主な原因があるテレワーク課題) の分類

 テレワークの各課題のうち、組織に主に原因がある課題を外部課題と称しています。

 外部課題は、①組織管理、②コミュニケーション、③電子化の3つに大別されます。

 計10のテレワークの課題のうち、7個の課題は外部課題でした。

 7の外部課題を、①~③にさらに分類しました。

  前回の正社員(フルタイム)を対象とする調査結果では、組織に主に原因がある課題の多くは、コミュニケーション、電子化 (ペーパーレス、ハンコレス)、労務管理や就業環境管理などの組織管理、と多様でした。

 今回の調査結果では、組織に原因があるテレワーク課題の大半は組織管理的な課題であることが分かりました。

 この課題分類の差は、 パート・アルバイトの仕事の特性によるものと推察されます。

  パート・アルバイトの仕事の多くは、正社員(フルタイム)の仕事の補助などであり、いわば 正社員(フルタイム)からよく管理されている傾向が高いです。 テレワークとなり、遠距離というハンディキャップが生じることで、十分な組織的管理ができなくなったことを意味します。

 また、 フルタイム・パート・アルバイトを対象とする場合、個人に主に原因がある課題の全ては自己管理上の課題であったことと、組織に主に原因がある課題の大半が組織的管理の課題であることは、1つの現象を表と裏の両方で見ていることとも言えます。

 すなわち、 パート・アルバイトの仕事の多くは、 正社員(フルタイム)つまり組織からよく管理されていたところ、テレワークとなり、その組織管理が難しくなった結果、組織管理的なテレワーク課題が強く認識され、同時に、自己管理が希薄であった パート・アルバイトの自己管理上のテレワーク課題も大きく浮かび上がってきました

 テレワークに向いている業種と向いていない業種があります。同様にテレワークに向いている職種と向いていない職種もあります。

 テレワークは、個人の独立性や責任が個人に強く要求される新しい働き方です。

 パート・アルバイトは、このような要求に十分に応えがたい「被管理型」の就業形態であるため、テレワークにあまり向いていません。

 パート・アルバイトの方をテレワークとしようとする組織は、この点を十分理解し、個人のテレワークの推進に対して丁寧で長期のサポートをしていくことが好ましいと考えられます。

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